・欧米の研究では、教育水準や所得水準が低いほど、陰謀論を強く信じる傾向がある
・日本人を対象とした同様の研究論文が、プロスワン（PLOS One）という科学誌に掲載された（2024年12月30日付）
・16～81歳の日本人2万8175人を対象として下記３項目を陰謀論としてアンケート調査を行った
　　1. 大手製薬会社が、ワクチンで利益を上げるために新型コロナウイルス感染症を作った、
　　2. 新型コロナウイルス感染症は、全ての人々にワクチン接種を余儀なくさせるために作られた、
　　3. このワクチンを使って、大規模な不妊化を実行しようとしている
・結果として下記のような傾向があった。
　高学歴（大学院修了）：信じにくい
　中学歴（高校卒業レベル）：信じやすい
　低学歴（中学卒業以下）：高学歴の人と同様、陰謀論を信じにくい
　高所得者層（年収800万円以上）：信じやすい
・高収入、高資産、正規雇用に陰謀論を信じている人が多いという、海外とは異なる傾向が判明した。


日本国内でも2020年以降頻繁に目にした「陰謀論を信じる人は低学歴、低収入」という主張は、日本人を対象とした研究結果等があったわけではなかったという事が分かった。
また、陰謀論と断定されて嘲笑の的となっていた説が、実際に疑われる事態になっているケースもある。
例えば、新型コロナ関連の陰謀論として有名な「新型コロナウイルスは実験室で作られた生物兵器だ」という説。


・ドイツ2紙の2025年3月12日報道によると、ドイツ連邦情報局（BND）が新型コロナウイルスの起源は中国湖北省の武漢ウイルス研究所から誤って流出した可能性が高いと2020年に分析していた。武漢ウイルス研究所がヒトに感染しやすいように改変する「機能獲得実験」を行っていたと分析。
・しかしメルケル首相（当時）は極秘扱いとし非公表。この隠蔽疑惑についてはメルケル氏の事務所の報道官によると「前首相は疑惑を非常に明確に否定している」。
・この分析は米中央情報局（CIA）にも共有された。