東京高等裁判所が「外観要件」(変更後の性別に似た性器の外観を備えていること)を違憲と判断
性別変更の外観要件、高裁が違憲判断(朝日新聞) - Yahoo!ニュース
配信日: 11/9
URL: https://news.yahoo.co.jp/articles/c02307e87fa5151509cca27219dbe97f9c308b3a
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概要
出生時に決められた性別と性自認の異なるトランスジェンダーの人たちが、戸籍上の性別を変更する際、性器の外観も変えるよう求める法律の要件は違憲か――。この点が問われた家事審判の決定で、東京高裁(萩本修
Grokまとめ
トランスジェンダーの女性(出生時は男性)が戸籍上の性別変更を求めた家事審判で、東京高等裁判所が性同一性障害特例法の「外観要件」(変更後の性別に似た性器の外観を備えていること)を違憲と判断しました。
判決の詳細
- 裁判所と日時: 東京高裁(2025年10月31日決定)。家裁の却下決定に対する抗告審。
- 申立人: 50代のトランスジェンダー女性。20年以上ホルモン投与を受け、女性として長年生活・就労しているが、陰茎が萎縮せず外観要件を満たさないとして、家裁で却下されていた。
- 違憲判断の対象: 特例法の外観要件(手術などで性器を変更後の性別に似せる必要がある規定)。
- 理由:
- ホルモン投与20年以上でも性器の変化が不十分な人がおり、体質的に投与できない場合もある。外観要件を満たすには手術が事実上強制され、身体への侵襲(不可逆的な損傷やリスク)を伴う。
- これにより「手術を受けるか、性別変更を断念するかの二者択一」を迫られ、憲法13条(幸福追求権、身体の自由)の過剰な制約に当たる。
- 目的(公衆浴場などでの混乱防止)は正当だが、手段が過剰で違憲。
- 結果: 外観要件を適用せず、性別変更を認める決定。家事審判は対立当事者がいないため、確定する。
申立人は決定後、「やっと…」と涙を流し、安堵の表情を見せたそうです。
背景とこれまでの経緯
日本では2004年施行の性同一性障害特例法で、戸籍性別変更に5要件(年齢、未婚・子なし、生殖不能、外観など)があり、外観要件と生殖不能要件は手術を事実上義務づけていました。
今回の東京高裁は、外観要件そのものを明確に違憲とした高裁レベルで初の判断で、手術・ホルモン不要の性別変更に道を開くものです。法改正が遅れている中、下級審で違憲判断が相次いでいます。
今後の影響
- 当事者への影響: 同様のケースで手術なし変更がしやすくなる。特例法施行後、約1万数千人が変更したが、手術の負担で諦める人が多かった。
- 法改正の促進: 国会で議論を促す決定。海外では手術不要の国が増えており、日本も性的少数者の権利保護が進む可能性。一方、公衆浴場やトイレ・更衣室での混乱を懸念する意見も根強い。
- X(旧Twitter)での反応: 11月9日以降、歓迎する声(人権進展)と懸念する声(女性スペースの侵害)が混在。「女湯問題」が頻出キーワードで、賛否が激しく分かれています。
この判決は、トランスジェンダーの身体的負担軽減に大きく寄与する一方、社会的合意形成が課題となるでしょう。
X上の反応
X上の反応は、判決直後から急激に増加し、11月9-10日時点で数万件の投稿が見られます。全体として賛否が激しく分かれ、反対意見が優勢(約7-8割程度の印象)で、特に「女性専用スペース(女湯、トイレ、更衣室、下着店など)の侵害・混乱」を懸念する声が目立ちます。
一方、賛成側はトランスジェンダーの人権進展を歓迎する投稿が散見されます。
以下に主な意見をカテゴリ別にまとめます(投稿内容を要約・一般化し、個別の識別を避けています)。
反対・懸念の意見(多数派)
- 女性スペースの安全・人権侵害を指摘: 「手術なしで男性器が残ったまま女性として認められると、女湯やトイレに侵入しやすくなり、女性が恐怖を感じる」「生物学的男性の進入を許すのは女性差別」「すでに女装男性による更衣室侵入事件が起きているのに、さらに悪化する」といった投稿が大量。厚労省通知(身体的特徴に基づく利用)を引用しつつ、「通知だけでは実効性がなく、混乱必至」との声も。
- 司法の暴走・社会混乱を批判: 「裁判官が現実無視で人権を拡大解釈」「セルフィID(自己申告だけで性別変更)への道を開く」「海外(イギリスなど)の失敗を繰り返す」「女性の人権を軽視した悪判決」との強い非難。特例法廃止や女性保護法の早期制定を求める投稿も。
- 性犯罪・悪用への警鐘: 「興味本位や性的目的の男性がトランスを装う」「下着店試着や女湯レポが増える」「本物のトランスジェンダーも肩身が狭くなる」との懸念。関連事件(女装侵入逮捕など)を引用した投稿が拡散。
- トランスジェンダーへの差別批判も: 「トランス女性は男性思考」「ヘイトではなく正当な拒否」との過激な表現も一部あり、トランス議員の投稿を批判するものも。
賛成・歓迎の意見(少数派)
- 人権進展・身体負担軽減を評価: 「手術強制は憲法違反」「ホルモン不要で性別変更可能に道を開く」「トランスの苦しみを救済」「My Body, My Choice」との声。東京トランスマーチアカウントなどLGBTQ関連が積極的に歓迎。
- 法改正促進を求める: 「国会は速やかに改正を」「海外のように手術不要に」「司法が立法を促す良い判断」との投稿。トランス当事者や支援者が安堵を表現。
中立・両論併記的な意見
- 「本物のトランスは理解するが、悪用が怖い」「女性スペースは身体的特徴で分けるべき(厚労省通知準拠)」「判決は個別ケース限定で、全国影響は未知数」との慎重論。
