コロナワクチン文書の全面不開示、東京地裁「違法」　部分開示求める | 毎日新聞

配信日: 2025/10/9
URL: https://mainichi.jp/articles/20251009/k00/00m/040/302000c
サイト: 毎日新聞

概要

新型コロナウイルスのワクチン接種を巡り、国と製薬会社との契約内容を記した文書を全面不開示とした厚生労働省の決定は違法だとして、名古屋市の一般財団法人が取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁は9日、決定を取り消した。品田幸男裁判長は、全面不開示を違法とした上で、文書を合理的な範囲に区切り、その範囲ご

コロナワクチン契約書の全面不開示は違法 - 東京地裁判決

• 名古屋市の一般財団法人「LHS研究所」が、新型コロナワクチンの購入契約書の開示を厚労省に請求
• 厚労省はファイザーやモデルナなど4社との契約書を全面不開示に
• 理由：「公にすると製薬会社の正当な利益を害する恐れがある」

東京地裁の判断（10月9日）

• 品田幸男裁判長が厚労省の決定を取り消し
• 全面不開示は違法やと判断
• 情報公開法では、不開示情報が含まれててもその部分だけ除いて公開するのが原則
• 契約書を合理的な範囲に区切って、その範囲ごとに開示できるか判断せえと厚労省に命令

ポイント

• 他国の事例からも、一定の内容ごとに区切って検討することは可能
• 開示したら必ず製薬会社の利益を害するとは考えにくい
• 厚労省：「判決内容を確認して、関係省庁と協議の上、対応を検討する」